【6月刊】
喫茶去 ちゃちゃと利休
山上安見子 (著)
千利休の茶室は静寂を保ちながらも、深い策略に満ちていた。秀吉、利休とその弟子たち、そして影で糸を引く淀君の間の微妙な バランス。愛と権力の戦いが静かに繰り広げられていく。 「喫茶去」、この句の出処は、中国・唐代にさかのぼる。 禅僧の言葉である。禅師は来訪の僧達に「喫茶去」と挨拶がわりに言葉がけをしたという。「お茶を飲まれましたか、もし飲んでなかったならば飲んでいきなされ」と 言葉をかけたと。茶を飲むとは何の意味・意図があるのであろうか。この妙味、人物検査・評価である。実に面白い試験である。
【大徳寺塔頭 黄梅院住職 小林太玄】
ISBN-10 : 4895002446
ISBN-13 : 978-4895002448
¥1,870 税込
単行本(ソフトカバー) : 255ページ
著者
山上安見子 (著)
現在、京都の大学にて科目履修生として仏文学を研究中。茶道と能楽の愛好 者。織豊時代の女性の生き方に興味があり、その代表としちゃちゃを中心に 本作を上梓した。秀吉はもとより、ちゃちゃの生涯に大きな影響を与えた茶 聖千利休などとの交流を、演能やお茶事の場面を中心に、細やかな心理描写 を交えて描くことに腐心した。次作は、か ねてより心惹かれてきた文武両道に秀でてはいたが、悲運の生涯を送った戦 国武将について構想し、着手をしたところである。既刊に『赫い月』『ベル・ オンム』がある。『ベル・オンム』にてリトルガリヴァー文学賞受賞。
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