【12月刊】
夏の雪 ポプリン
しみずみなこ (著)
絵本『夏の雪 ポプリン』は、夏の始まりとともにポプラの綿毛と一緒に現れる、小さな妖精ポプリンの心温まる冒険を描いた物語です。哀しみや涙をそっと抱きしめるポプリンは、動物たちと笑い合い、自然の中で遊びながら、誰にも気づかれない優しい奇跡を届けていきます。 ポプリンの登場は、「夏の雪」とも呼ばれるふんわりとしたポプラの綿毛とともにやってきます。ヤマモモの実をプレゼントしたり、カヤネズミにふかふかなベッドを作ったり。時にはカエルたちと泳ぎの練習をしたり、ツバメの巣で子守唄を歌ってひなをあやしたりするのです。 人間には見えないポプリンですが、ある日、泣いている子どもを見つけます。その涙をポプラの綿毛でやさしく包み込むことで、哀しみをそっと宇宙へと溶かしていきます。涙が癒やされ、笑顔が戻る魔法のような瞬間が、物語のクライマックスです。 そして、夏の終わりとともにポプリンは旅立ちます。涙も哀しみも宇宙の一部に溶け、また新しい季節が始まることを教えてくれるポプリン。「また来年」と言い残して去る姿は、心に温かな余韻を残します。 この絵本は、子どもも大人も心に染みる優しさに満ちたストーリー。自然の不思議と、小さな奇跡が織りなす世界をぜひ体験してください。
ISBN-10 : 4895002470
ISBN-13 : 978-4895002479
¥1,650 税込
大型本 : 30ページ
著者
清水美奈子名義で『英語版 Winter Dragon~Snow in Lapland』 『金の角』の著書がある。