【最新刊】
加賀乙彦
1929年、東京に生まれる。東京大学医学部卒。日本藝術院会員。2011年度文化功労者。
卓越した精神科医としても知られているが、同67年に刊行した長編小説『フランドルの冬』(筑摩書房)で芸術選奨新人賞を受賞し、作家デビュー。73年に『帰らざる夏』(講談社)で谷崎潤一郎賞、79年には『宣告』(新潮社)で日本文学大賞を受賞、同作は大ベストセラーとなる。
86年に『湿原』(朝日新聞社)で大佛次郎賞、その後、長年月をかけて書いた大河小説『永遠の都』
(新潮社)が98年に刊行され、芸術選奨文部大臣賞を受賞。さらに2012年、続編の『雲の都』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。なおも執筆意欲おとろえず、最近作は『殉教者』(講談社)、同作と『高山右近』『ザビエルとその弟子』と併せ、『永遠の都』『雲の都』が日本の近現代を描ききった歴史小説の傑作との評価を受け、2016年、第五回歴史時代作家クラブ賞特別功労賞を受賞する。
岳真也
1947年、東京に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒、同大学院社会学研究科修士課程修了。
同66年、学生作家として「三田文学」でデビューする。作家生活50年、その間に、著書約150冊。2012年、第一回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞。代表作は1989年刊行の『水の旅立ち』(文藝春秋))、2005年刊行の『福沢諭吉』(作品社)。近年、歴史時代小説に力を入れ、『北越の龍 河井継之助』『麒麟 橋本左内』(共に角川書店)『土方歳三 修羅となりて北へ』(学習研究社)『坂本龍馬最期の日』(集英社)などがあるが、忠臣蔵の定説を逆転させた『吉良の言い分 』(KSS出版)は1999年度上期のベストセラーとなった。最近作は『今こそ知っておきたい災害の日本史』『徳川家康』(共にPHP研究所)『此処にいる空海』(牧野出版)『直虎と直政』(作品社)など。日本文藝家協会理事、歴史時代作家クラブ代表、虎希の会会長。法政大学講師。